楽器の女王?グランドピアノ

楽器の女王?グランドピアノ

グランドピアノという楽器

グランドピアノは、楽器の女王とも、楽器の母とも呼べる存在です。7オクターブ以上をカバーするピッチ。交響楽団の演奏で使われる音域全体がピアノの守備範囲です。
 
グランドピアノは17世紀の楽器を基にして作られたと言われています。グランドピアノは、すでに弦楽器とキーボードのメカニズムを持っていて、18世紀初頭に発明されました。
 
ダンパーやペダルといった発明と共に音楽自体が進化していきました。バッハやモーツァルトが生きた時代です。産業革命により、ピアノはさらなる進化を遂げます。ベートーベンが『生きたこの時代には、素材の改良と堅牢な構造、カバーする音域の追加、音量など、あらゆる面でピアノは大幅に進化しました。
 
フレデリック・ショパンやフランツ・リストのような19世紀の音楽家は、ピアノが持てる実力をフルに発揮することのできた数少ない巨匠です。グランドピアノは彼らの音楽の必需品となりました。新たな構造が出てきたのもこの頃。ワンピースの鋳造フレームやアリコートといった構造や仕組みが使われ始めました。
 
20世紀の初め頃には、グランドピアノは既に私たちが知っている形になりました。日本のヤマハがグランドピアノを発表したのもこの頃です。1902年、ヤマハは最初のグランドピアノを発表しました。ヤマハは日本を代表する楽器のトップブランドであり、ピアノの生産量でも世界でナンバーワンのシェアを誇ります。ロック、ポップからジャズ、クラシックと幅広い音楽をカバーするヤマハは、チック・コリアなどの著名なアーティストも愛用するピアノを生産しています。
 
グランドピアノは、アコースティック楽器の中でもスケールが大きく、ゴージャスでありながらも、凜とした透明感と存在感を併せ持っています。グランドピアノのポテンシャルを十分に発揮するためには、広々とした天井空間が必要とされますが、それでもその美しさから、グランドピアノを家に設置しているという方は、少なからず存在します。
 
グランドピアノが奏でる音色が魅力的であることは言うまでもありませんが、存在感…大きな存在感を感じさせるにもかかわらず、主張しない上品さは、インテリアとしてもまばゆい輝きを放ちます。グランドピアノは大きい楽器ですので、現実的には欲しくても部屋に運び込むことができない場合もありますが、多くの人にとって永遠の憧れであることには変わりありません。
 

グランドピアノとアップライトピアノ

日本の一般家庭にあるピアノの多くはアップライトピアノだと思いますが、普通、ピアノというとグランドピアノのことです。同じ「ピアノ」という名前は付いていますが、実はこの2つのピアノには多くの違いがあります。
 
  • グランドピアノの特徴
グランドピアノは、ご存知のように横型の大型楽器です。グランドピアノは横方向に張られた弦を鍵盤操作で叩くことにより音を発生させます。長い弦はよく響き、天井空間の広い部屋で美しい音となります。とにかく大きい楽器のため、建物によっては、部屋に運び込むことが難しい場合があります。日本ではコンサートなどで使われることが一般的でしょう。
 
  • アップライトピアノの特徴
対してアップライトピアノは縦型のピアノです。弦を鍵盤操作で叩くことにより音を発生させる仕組みは変わりませんが、スペースの都合上、弦が縦方向に張られ、またその長さも短いことから、弦のいい振動が得られにくいという弱点があります。グランドピアノと比較すると弦が短いため、音色に広がりが出にくいことも弱点でしょう。一般家庭で見られるピアノの多くはアップライトピアノですが、それでもアパートなどでは部屋に運び込むのに苦労することがあります。
 

仕組みの違いが演奏にも影響する

グランドピアノとアップライトピアノには、根本的に仕組みの違う部分があります。この違いが実は大きく、演奏能力にも影響します。
 
グランドピアノでは、鍵盤操作でハンマーが下側から弦を叩きます。下側から弦を叩くため、ハンマーは自重で元の位置まで戻ります。
 
対してアップライトピアノでは、鍵盤操作によりハンマーが前面から弦を叩きます。アップライトピアノの場合、ハンマーは何も仕掛けがない状態だとスムースに元の位置まで戻れないため、スプリングの力で戻しています。そのためグランドピアノより戻りが遅く、トリルなどで鍵盤を素早く連打する際に、その回数に大きな開きが出ます。アップライトピアノでは1秒間に約7回、グランドピアノでは約14回の打弦が可能です。
 

弾きやすさの違い

トリルの回数とも関連しますが、グランドピアノとアップライトピアノでは、弾きやすさという面で大きな違いがあります。アップライトピアノは鍵盤が完全に戻っていない状態で打鍵しても音が出ません。先ほどのトリルの回数で倍近い差が付いてしまうのはそのせいです。グランドピアノは鍵盤が半分ぐらい戻った状態で打鍵しても十分な音を出すことができます。
 

ペダルの役割にも若干の違いがある

ピアノには左、中、右と3つのペダルが付いています。しかし、その役割もグランドピアノとアップライトピアノでは若干異なります。
 
  • 左ペダル
グランドピアノ: ペダルを踏むことで打弦位置をシフト(ずらす)させ、音色を少し変えることができます。「シフトペダル」とも呼ばれます。音量調整の役割もあります。
 
アップライトピアノ: ペダルを踏むことでハンマーが弦に近づくため、音色がソフトになります。そのため「ソフトペダル」と呼ばれます。
 
  • 中ペダル
グランドピアノ: グランドピアノの中ペダルは「ソステヌートペダル」と呼ばれます。ピアノには響きを止めるためのダンパーが付いていますが、このペダルを踏むと、直前に弾いた鍵盤のダンパーが弦から離れるため、余韻を響かせることができます。
 
アップライトピアノ: アップライトピアノの中ペダルは「マフラーペダル」と呼ばれます。このペダルを踏むと、ハンマーと弦を干渉するようにフェルトの幕が間に割り込み、音量を下げる役割を果たします。
 
  • 右ペダル
グランドピアノ: グランドピアノの右ペダルはダンパーをコントロールする「ダンパーペダル」です。このペダルを踏むとダンパーが弦から離れた状態になるため、鍵盤から指を離しても、弦が振動し続けます。

アップライトピアノ: グランドピアノ同様の「ダンパーペダル」です。効果も同じです。
 

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